対応計画がある組織は87%
サイバー攻撃への備えは、不審なメールを見分けたり、ソフトを更新したりすることだけではありません。もし業務が止まったら、誰に連絡し、どの仕事から戻すのか。復旧まで考えておくことも大切です。
カナダの非営利団体CIRAは2026年10月6日、セキュリティの意思決定に関わる503人への調査を発表しました。調査は同年6〜7月にオンラインで実施。対象は民間企業や公共機関などで、一定の頻度でPC・モバイル端末を使う従業員が50人以上いる組織です。民間企業は従業員999人以下に限られます。87%が事故対応計画を持つと答えました。日本企業全体や小規模事業者を代表する数字ではありません。
1週間未満で復旧した回答は50%
復旧時間の質問は、全503人ではなく、過去12か月に事故を経験し、「影響なし」を除いた191人が対象です。盗まれたデータの回復ではなく、ITシステムを事故前の能力に戻すまでの時間を尋ねています。
公表値では「1日未満」が14%、「1日以上1週間未満」が36%。合計すると50%です。一方、「1週間以上1か月未満」28%、「1か月以上6か月未満」13%、「6か月超」4%を合わせると45%。別に「まだ復旧していない」が1%あります。
この45%はKIRIKOMIが公表値を足した再集計で、独自アンケートではありません。丸め済みの割合なので、人数には換算しません。また、計画の有無と復旧時間を結び付けた分析ではないため、「計画が役に立たなかった」とも判断できません。
事故に備えた連絡方法と復旧手順
カナダ政府の指針では、対応責任者や連絡方法を定め、代わりの連絡先を用意し、計画を訓練・見直しすることを勧めています。
自社でまず確認したいのは、社内メールが止まっても担当者へ連絡できるか、復旧を依頼する会社が決まっているか、どの業務を優先するか、という点です。バックアップも「保存できた」だけでなく、必要な情報を戻して業務を再開できるか確認します。
問い合わせ対応なら、受付停止時の代替窓口や、顧客への状況説明を誰が更新するかも整理しておくとよいでしょう。計画書には、事故の際の連絡先と復旧手順を分かりやすく記載しておきましょう。
対象は勤務時間の20%以上PC・モバイル端末を使う従業員が50人以上いる組織です。復旧時間はQ2023-21C(n=191)の自己申告。単一回答のうち、復旧済みの3区分だけを28+13+4=45%と合算し、未復旧1%、該当なし/復旧不要3%、不明2%は含めません。全数値区分の合計101%は端数処理によるもので、100%に補正していません。ちょうど6か月の区分境界は原資料の文言上不明なため、新しい境界を作っていません。50%は14+36の検算で、元報告にも記載されています。個票の取得や重複除去は行わず、復旧の見込みや平均日数は推定していません。
